いつもご覧いただきありがとうございます。
おみく字の販売についてお知らせいたします。おみく字は店舗にて常時販売、オンラインストアでは不定期販売(月1回ペース)、ときどき催事で出張販売しております。
■オンラインストア販売
5月23日(月)17時から販売開始しております。ご購入はこちらから
※売り切れ次第終了となります。
■催事販売スケジュール
NANIWA PEN SHOW
開催期間:6月4日(土) 11:00~19:00 ※最終入場18時
開催場所:大阪市中央公会堂
※在庫は100個を予定しております。
東急ハンズ 梅田店
開催期間:6月19日(日)、7月2日(土)
開催場所:東急ハンズ 梅田店10F クリエイターズ文具コーナー
※各日100個限定販売となります。 ※おひとりさま2個まで
おみく字について
今まではSNSで話したり、告知することが多かったので、おみく字のこれまでの経緯なども書き残しておこうと思います。
山添の活字が倒れてしまったのは2018年6月の大阪府北部地震のときです。大阪では、阪神淡路大震災以来の大きな地震でした。幸い社員の自宅や会社には大きな影響はなかったのですが、出社すると崩れ落ちた活字が目に飛び込んできました。活字は錫・鉛・アンチモンの合金で出来ており、思っているより柔らかい金属です。活字に欠けがないか確認するには印刷してみないと分からないこと、阪神淡路大震災の時より多くの活字が落ちてしまったこと、昔のように植字工(活字を拾う専門の職人)がいないので棚に戻すのも時間がかかること、そして一番大事なことは活字は一式揃っていないと仕事として使えないことです。考えれば考えるほどに、廃棄する理由ばかりが増えていきました。
ですが、50年も一緒に会社で過ごしてきた活字を簡単に手放すことはできず、どうにか使うことができないかと社長が考えていた時、私たちが活字の山から今日のラッキー漢字を選んでいる姿(息抜きにちょっと遊んでいました)を目撃して「おみくじ」にできないかと思いついたそうです。
「おみく字」を最初に販売したのは2019年2月に大阪天満宮で開催された「梅酒祭り」です。大阪天満宮は合格祈願で有名な神社で、ちょうど受験シーズンだったので縁起物のおみく字のお披露目には良い機会でした。その後も店舗や催事で細々と販売していましたが、転機が訪れたのは今年の1月のTwitterでした。阪神淡路大震災と同じ日に(正確には2分過ぎてますが)、社長が当時の思い出とおみく字を紹介したところ大きな反響がありました。
阪神淡路大震災の日、会社に行ったら活字が崩落していました。あの震災を機に活版印刷をやめた事業者さんが沢山あります。うちは何とか拾ったものの、大阪北部地震でまた崩落。印刷に使うことは出来ないのですが、落ちなかった活字は「おみく字」となって文字を届けてくれてます pic.twitter.com/g6P1fSCCLD
— 野村いずみ#YAMAZOE PRINTING (@Izumi_Nomura) January 17, 2022
1万を超えるリツイートをしていただき、皆さまの注目が一気に集まりました。元々はおみくじのようにご自身で選んで欲しいという思いから対面販売のみでしたが、全国各地から販売希望のお声を頂いたのでオンラインストアでも販売することにしました。最初の頃はおみく字の引き出しをご指定いただき、その場で選んでいるようにご注文するというシステムにしておりましたが、私たちが想像するよりもずっと早いスピードで完売する状況が続いたので、現在では指定は不可とさせてただき、その分たくさんの在庫を準備することに専念いたしました。
そして今月は、朝日新聞さんの紙面にも取り上げていただきました。SNSから新聞に載る時代になったことには驚きましたね。この日はご年配の方から数多くお電話をいただき、昔を懐かしんで思い出話をしてくれたことが印象に残っています。
現在、オンラインストアでのおみく字の販売は累計1,000個となりました。催事や店舗も合わせるともう少しあります。廃棄するはずだった活字は、私たちの思いを乗せて多くの人の心に届きました。阪神淡路大震災を乗り越えて、大阪府北部地震でも落ちずに棚に残っていた縁起物の活字には、きっと不思議な力があるのだと思います。今では一字一字が新たな場所で大切にされていると思うと、感謝の気持ちでいっぱいです。前回までは販売開始数時間で完売となっておりましたが、今回はまだ在庫がありますのでゆっくりとお買い物をお楽しみいただけます。夏をイメージした新商品や父の日のギフトセットなどもご用意しておりますので、ぜひご一緒にご覧くださいませ。皆さまと良いご縁があることを願っております。
オンラインストアはこちらからどうぞ
0コメント